「キャメロン、かっこよくきめて。」
数年前のこんなカメラマンの一言から、僕はモデルとしてのキャリアを積むことになった。
日本に来たばかりの学生で、2回目の撮影でのことだった。
暗いバーの中で、ボンゴを演奏するふりをし、あたかも周りの人からの歓声を浴びているように見せる。
実際のところ、バーには客もいなかったし、その場にいたのはカメラマンと数人のアシスタントだけだった。
バーの店長は背の高い外国人がボンゴを叩きながら、誰もいないバーの中で一人で騒いでいるところを見て顔をしかめた。
そしてカメラマンはまた言う。
「キャメロン!もっとかっこよくきめて!」
かっこよくきめるってなんだ?俺の髪型いけてるかな?
口は開けばいい?閉じればいい?
手はどこに置けばいい?
そんなくだらない小さなことが僕の頭の中をぐるぐる回った。
でも、誰でもこんな考えが頭をよぎることがあると思う。
「自分はかっこよく見えているかな?」ってね。
モデルはある意味簡単な仕事だと思う。
とりあえず服を来て、壁に寄りかかって、あとは長い待ち時間をひたすら待つ。
そしてたまに歩く。もちろんこれだけだと説明不足だけど、言ってしまえば本当に簡単な仕事。
でも、見方を変えると、モデルは難しい仕事とも言える。
確かに身体的には簡単だけど、その中で感情的に、精神的に揺るがされる。
どうやったらモデルになれるかってよく聞かれるけど、僕はいつも自分の見た目に自信があるならできるって答える。
大体オーディションっていうのは自分以外に20人くらいのモデルと待合室で一緒に待つ。
この時間が他のモデルはかっこいいかとか、彼らの出演作品がどれだけ綺麗に撮れてるかとか、
どれだけおしゃれかとかを見る時間になってしまう。
だからこそ簡単に自分に対して自信をなくすこともできる。
じゃあどうやったらそういう気持ちと向き合える?
実は神様が聖書を通じてこのことを語っているー
聖書の創世記ってところで、神様と人間が関係を持ち始めたときのことが書かれている。
神様は、すべての人が神様のイメージによって作られた(創世記 9:6 直訳)って言ってくれている。
神様によって作られていない人なんてこの世界にはいない。
世界のどこにいる、誰にでも神様が与えてくれたアイデンティティを持っている。
そのイメージは若い人にも、年寄りにも、お金持ちでも、お金がなくても、
教育を受けていても受けられていなくても、
一人一人に価値があるってこと。
その人がどこへ行こうと、何をしようと、どういう人生を送っていようと、何を着ていようと、
神様がくれたイメージって言うのは人として誰にも変えられない。
これっていいニュースだよ!
僕だったり、君だったりが、どんな顔をしていても、
神様みたいになれるように、みんなに与えられた価値は同じで、変わらないもの。
だから、オーディションで落ちようが、僕の心には喜びが溢れている、
だって自分を作ってくれた神様が僕を僕として受け入れてくれているから。
これが、俺が思うモデルとして成功する秘訣。
お金を稼ぐこととか、たくさん写真を撮ってもらうとか、そんなの関係ない。
『大事なのは、僕がカメラを離れた時にどういう心を持っているか』
聖書でこう言っている。
「たとい全世界を自分のものにしても、いのちを失ったら、何の得があるでしょう。」(マルコの福音書8:36リビング訳)
もしあなたが、自分に対しての自信やイメージで苦しんでいるなら、僕はこれを伝えたい。
あなたは素晴らしい、なぜならあなたを作った神様が素晴らしいから!